コラム

健全な職場には心理的安全性が不可欠!研修動画で効果的な社員教育を

2025/02/10

生産性の高い職場づくりを目指す多くの企業から心理的安全性の研修が注目されています。 しかし、研修を実施するとなると専門的な知見や膨大な準備が必要になるため、頭を悩ませている研修担当者も多くいます。心理的安全性の研修を実施するなら動画を活用するのがおすすめです。
この記事では心理的安全性の定義や効果的な研修のコツについて紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

健全な職場には心理的安全性が不可欠!
研修動画で効果的な社員教育を実践しよう

腕組みする女性社員

心理的安全性とは

パソコンの前で頭を抱える男性社員

心理的安全性とは1999年に組織行動学の第一人者であるエイミー・C・エドモンドソン教授が提唱した概念のことです。
この概念は「対人リスクを取るのに安全な場所であるとの信念がメンバー間で共有された状態」と定義されています。
つまり職場における心理的安全性とは、従業員が職場の中で上司や同僚の顔色をうかがうことなく率直な意見が言える状況を意味する言葉です。
Googleが実証実験を行った結果、生産性の高いチームにするために最も重要なのは、能力の高いメンバーでチームを構成するよりも、チームがどのように協力しているかの方が重要だという結論を出したことで一気に広がりました。
現在では社内のチームビルディングの一環として、心理的安全性を高める研修を導入している企業が増えてきています。

心理的安全性が低くなる4つの不安

机に頭を預ける男性社員

心理的安全性が保てない職場では、周りの反応を気にするあまり自分の意見を率直に言えない社員が多くいます。
これは従業員の心理状態として、相互の信頼関係が不十分なために自分を守りながら発言する意識が働いてしまうのが原因です。
エドモンドソン教授によれば、そのような状態に陥ってしまうのには、以下の4つの不安が要因だとされています。

  • 無知だと思われる不安
  • 能力がないと思われる不安
  • 邪魔をしていると思われる不安
  • ネガティブだと思われる不安

それぞれの要因について詳しく解説していきますので、どのような心理状態なのかを確認してみましょう。

無知だと思われる不安

例えば会議などで分からないことがあった時に、その場で質問することで、「そんなことも知らないんだ」と思われるのを不安に感じてしまいます。
無知だと思われることへの不安な気持ちが強いために、率直な疑問や質問を他者に投げかけることができません。
その結果、分からないことをそのままにし、きちんと理解しない状態で業務にあたることになり、ミスやトラブルが発生しやすくなります。

能力がないと思われる不安

他者から自分が能力がないと思われることを恐れる不安のことを言います。
上司や同僚から「仕事ができない人」と思われたくないので、もし業務上でミスを起こしてしまっても、失敗やミスを隠そうとします。
その結果報告を先延ばしにしてしまうので、大事になってから発覚するという場合も。
このような不安を抱えたメンバーを放置してしまうと、会社を揺るがすような重大な損失に至る可能性があるので注意が必要です。

邪魔をしていると思われる不安

自分の言動が、業務の邪魔になっていると思われるのではないかと思う不安のことです。
このような感情があると、もしアイディアがあってもみんなの時間をとってしまうかも、などとそのまま放置してしまいます。
自分がその意見を伝えることで、業務の進行を妨げたと思われることの方を恐れるのが原因です。
せっかくの気付きをなかったことにしてしまうので、貴重な意見を吸い上げることができず、イノベーションが適切に進みません。その結果組織に損失をもたらすことになってしまうのです。

ネガティブだと思われる不安

ネガティブだと思われることを恐れてしまう不安があると、メンバーから批判されることを恐れて、問題に気付いても発言を控えてしまいます。
現代のような変化の激しい世の中では、多様な意見を取り入れながら、仕事を進めることは重要なことです。しかし伝えるべき問題があっても、この不安な気持ちがあることで蓋をしてしまうことも。
この不安な感情があると、事業や業務をより良いものにブラッシュアップしにくく、イノベーションは望めなくなるでしょう。

心理的安全性が高い職場の特徴

社員たちによるミーティング

心理的安全性の高い職場では、従業員が対人関係に不安を感じずに仕事に集中できるようになるため仕事の生産性が高くなることが知られています。
心理的安全性の高い職場には具体的には主に以下のような特徴があります。

  • メンバー間のコミュニケーションが活発
  • エンゲージメントが高い

それぞれの特徴と効果について詳しく解説していきます。

従業員間のコミュニケーションが活発

心理的安全性が高い職場では、対人における不安な気持ちが軽減されているので、従業員が臆することなく上司や同僚とコミュニケーションが取れます。
これは、自分の意見を伝えても否定されないという安心感がチームの中で醸成されていることが要因です。
発言することに不安が少なく、必要な情報が適切なタイミングに提供され、意見の交換も盛んに行われます。
マイナスの意見やミスの報告も適時提供されるので、ミスやリスクについてもすぐに察知でき、早々に対応できるのも特徴です。
それと同時に、メンバーは自分の責任や役割を果たしながら意見・主張をぶつけあって課題に取り組むので、健全な意見の衝突も起きることも。
心理的安全性のあるチームとは、そうした衝突を、話し合って協力しながら乗り越えていける職場なのです。

エンゲージメントが高い

心理的安全性の高さがもたらす大きな効果として、従業員のエンゲージメントが高いことが挙げられます。
休職や退職の原因の大部分が職場の人間関係ですが、心理的安全性の高い組織では対人関係が良好、かつ、仕事や組織に対する帰属意識が高いのが特徴です。
こうしたエンゲージメントの高い職場では離職率が低くなるので、優秀な人材の流出を防ぐことができます。
また、新たに人材を採用する必要もないので、採用コストの削減にも効果があります。

心理的安全性の研修を効果的に行う方法

タブレットを見ながら相談する社員たち

心理的安全性を高めることは職場にとってメリットが非常に多いので、心理的安全性の研修を導入している企業が多くあります。
ここからは、効果的に研修実施をする方法3つを紹介していきます。

  • 動画を活用して研修を実施する
  • 研修期間を長期間で設計する
  • 研修コンテンツを専門業者に依頼する

そもそも心理的安全性は知識を身につければ良いというわけではない分、社内に根付かせるのが難しいという特性をもっています。
できるだけ効果の高い方法で実践することで、社内のより良い雰囲気の醸成に繋げやすくなります。
それぞれの方法について解説していきますので、心理的安全性の高い職場づくりを目指している方はぜひ取り入れてみてください。

動画を活用して研修を実施する

心理的安全性を高める研修には、主にワークショップなどを通して体感しながら習得してもらうものと知識として身につけてもらう内容の2つがあります。
コミュニケーションに関する研修なので、ワークショップを通して実践してみることは大切です。
また、ワークショップの内容は対象によって変えたり、研修効果を確認しながら調整する必要が出てきますし、ファシリテーターも必要になります。
その都度準備することが多いので、研修運営側への負担は大きくなりやすいでしょう。
このような研修担当者の負担を減らすためにも、特に知識に関する内容は研修動画を活用するのがおすすめです。
一度動画を作成すれば、その後の研修実施時の負担を軽減させることができ、研修自体にもメリハリをつけることが期待できます。
また、研修動画に事例ドラマなどを取り入れることで、心理的安全性の高い職場がどのようなものかを理解してもらいやすくなります。
研修動画の活用はメリットの多い方法なので、ぜひ取り入れてみてください。

研修期間を長期的で設計する

心理的安全性の研修を実施する際には、長期的な計画を立てることが必要です。
心理的安全性は、一度研修を受けたら劇的に高まるというものではありません。
日々の言動を通してチームの雰囲気を根本から改善していく必要があるため、効果がしっかり出てくるまでには、3ヶ月以上かかると言われています。
そのため3ヶ月間以上は定期的な研修の機会を設け、進捗状況を確認しながら進めていくように計画していきましょう。
毎回の研修でチームにどのような変化が感じられるかをアウトプットしながら、継続的に改善に取り組めるように促すのがポイントです。

研修コンテンツを専門業者に依頼する

高いクオリティの研修を実施するのであれば専門業者の力を借りるのがおすすめです。
心理的安全性の研修には専門的な知見が必要となります。
また、心理的安全性の概念についての正しい知識や、心理的安全性を身につけるためのワークショップを設計する経験が求められます。
さらに、知識を身につけるだけではないので、効果測定が難しいという特徴があります。
研修コンテンツは外部の専門業者に依頼し、社内の研修担当者は研修運営とフォローアップに注力するのがおすすめです。
社内の研修担当者が受講者の変化や部門の雰囲気の変化を確認し、フォローアップするような体制が取れるとより高い研修効果が期待できます。
研修担当者の負担を軽減させながら、長期的に効果的な研修を実施しやすくなりますよ。

まとめ

社員たちの集合写真

心理的安全性の高い職場づくりは会社にも従業員にも多くのメリットをもたらします。
安心して仕事に集中できる環境にするためにも、効果的に研修を行うことが大切です。
研修動画を始めとした研修コンテンツを専門業者に依頼することで、効果に期待できるクオリティの高い研修が実施できます。
研修受講者も研修担当者にとってもメリットの多い方法なので、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。