コラム

セクハラ防止研修を効果的に行うコツを紹介!

2024/10/15

ハラスメントの防止のために各企業では様々な防止策が行われています。特に多くの企業で取り入れられているのがセクハラ研修の実施です。
この記事ではセクハラ防止のために企業ができることや、セクハラ研修の効果的な運用方法について紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

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セクハラ防止研修を効果的に行うコツを紹介!
資料などの準備はどうする?

タブレットを片手に話しあう男女の社員

セクハラ防止対策を講じることは企業の義務とされています。
とはいえ、具体的には何をすればセクハラ防止に繋がるのかと悩む人事担当者の方も多いのではないでしょうか。
多くの企業では、セクハラ防止に繋がる組織体制の整備や研修実施が取り入れられています。 この記事では、企業としてセクハラ防止のためにできることや効率的に研修を運用する方法について紹介していきます。
ぜひセクハラが起こりにくい組織をつくるための参考にしてみてください。

セクシュアルハラスメントとは

ノートとスマートフォン

セクシュアルハラスメント(セクハラ)とは、職場内で行われる性的な言動による嫌がらせを受けて、労働者の就業環境が害されること、を指します。
その際、どんな言動がセクハラと判断されるのでしょうか。
例え行為者にセクハラだという意図・意識がなくても、受け手が「性的な嫌がらせを受けた」と感じてしまったらセクハラとみなされる可能性が高く、そこがパワハラとは大きく異なります。
セクハラという言葉自体は一般的にも広く知られていますが、具体的にはどのような行為がセクハラに該当するのかの認識は、性別、年代によって異なることが少なくありません。
従業員一人ひとりが正しい知識を身につけ、セクハラ事案の発生を未然に防ぐことが大切です。

セクハラの主な種類

ノートとペン、男性社員の手元

セクハラには、大きく分けて「対価型」と「環境型」の2種類があります。
どのような行為が、なぜセクハラに該当するのかを正しく理解しておくことで、自分の立場と行動を見直すことができ、セクハラ関連のトラブルを避けやすくなります。
ここからはセクハラの2つの種類について解説していくので、参考にしてみてください。

対価型セクシュアルハラスメント

役職の高い人から等からの性的な嫌がらせを拒否・抵抗することで、降格・ 減給・解雇などの不利益を受けるセクハラが、「対価型セクシュアルハラスメント」です。
性的な誘いを拒否したら降格されたり契約が更新されなかったというような、セクハラとしてイメージが強くあるタイプのものです。
昨今ではハラスメントに対する社会的な意識が高まっていることも影響して、このようなあからさまなセクハラ事案は職場では減少傾向にあります。

環境型セクシュアルハラスメント

環境型セクシュアルハラスメント」とは、就業環境を害されることで不快感を覚えるセクハラのことを言います。
直接的に故意な性的な嫌がらせを受ける対価型セクハラとは異なり、加害者側は無自覚のうちに行っていることも多いのが特徴です。
環境型セクハラには「視覚型」「発言型」「接触型」の3つのタイプがあります。
職場で性的なwebサイトや書籍を見ているのが目に入る場所である場合、特定の個人がターゲットではないかもしれませんが「視覚型」の環境型セクハラに該当します。
また、「発言型」は性的な話題を職場で話すことを指します。
フランクなコミュニケーションのつもりでも、性別役割を押し付けるような発言はNGですし、例えお酒の席であっても体形への言及や下ネタを使って話題を振るのもセクハラです。
「接触型」は言葉の通り身体に触れる行為が該当します。
最も避けやすいように感じられますが、肩を叩くなどの行為も該当する可能性があるので、職務に不要な身体接触は避けた方が良いでしょう。

企業がセクハラ防止のためにやっておきたいこと

デスクで話す男性社員と女性社員

セクハラが起こりにくい環境は、従業員が安心して業務に集中するためには不可欠です。
そのために企業としてぜひとも取り組んでおきたいことは以下の5つです。

  • セクハラ対応のルール整備
  • 安心して相談できる環境の整備
  • セクハラが発生時の対応の検討・確定
  • 相談員への研修
  • セクハラ防止研修の実施

ここからは、それぞれの詳細について解説していきます。
セクハラ防止策として取り組んでいないことがあれば、ぜひ取り入れてみてください。

セクハラ対応のルール整備

セクハラが起きたときに対応していくには、事前の社内ルールの整備が欠かせません。
被害者からの相談を誰が受けてどのように解決していくのかのフローや、加害者を処分するための就業規則などが事前に整備されている必要があります。
その上で、そうした仕組みがあること、相談窓口が複数あること、セクハラの加害者には懲戒処分が適用されることなどを社員に周知しておくと良いでしょう。
こうした情報は、会社がセクハラを許さないという強いメッセージになりますし、社員に対しては安心して働ける職場との認識を深めることができるでしょう。

安心して相談できる環境の整備

セクハラに遭遇した人が、安心して相談できる環境を整備しましょう。
相談には、女性・男性の両方を任命しましょう。セクハラは、同性でなければ相談しづらい事案が多くあります。
また、センシティブな相談事であることが多いので、外部窓口を用意しておくのも効果的です。社内の人に聞かれてしまうことに抵抗を感じてしまう人や、報復を恐れる人も少なくありません。
そして相談内容などの秘密を厳格に守ることが何より重要です。

セクハラが起きた時の相談対応

セクハラが発生した時に、誰がどのような手順で対応していくのかを明確にしておきましょう。セクハラ案件への対応は、とにかくスピーディであることがとても大切です。
迅速且つ的確に事実確認を行い、被害者を加害者から離すなどの措置を取ると共に、加害者への対処も進めていきます。
こうした一連の流れを、関係者に事前に共有しておくようにしましょう。

相談員への研修

セクハラの相談を受ける相談員は、任命しておくだけでなく、育成する必要があります。
パワハラ、マタハラなどのハラスメント全般の相談を受けることになると思いますので、セクハラ、パワハラ、マタハラについて一通り理解しておくこと、ハラスメントの相談の受け方をきっちり学んでおくと良いでしょう。
また新しい事例などの情報について、アップデートする機会を設けることも大切です。
そして相談員に求められることとして、相談に関する秘密を厳守すること、相談の場で二次被害を与えないことなどがとても重要です。
いずれの場合も、相談者に不利益となるような事態は厳に避けなければなりません。

セクハラ防止研修の実施

セクハラ防止策の中でぜひ取り組んでおきたいのが、全社に向けたセクハラ防止研修の実施です。
これまでに説明してきた項目について取り組むのはもちろん大切ですが、そもそもどのような言動がなぜセクハラに該当するのかについて、職場全体が理解していけば、セクハラになりうる言動自体が減少していきます。
研修の後は、理解度テストを実施したり、職場内でディスカッションを行うなど、双方向性を持たせると、理解不足になる部分を少なくしていくことができます。
また、研修は一度で終わらせるのではなく、定期的に開催するのがおすすめです。
少なくとも年に一度は必ず行いましょう。
従業員にしっかりセクハラに対する正しい知識や認識を持ってもらうことができます。

スムーズな研修運営のコツ

ホワイトボードでプレゼンする社員

ここまで解説してきたように、セクハラ防止のためにはセクハラ防止研修で正しい知識や会社のスタンスをしっかりと従業員に伝えていくことが大切です。
そのためには定期的に研修を実施するのが効果的ですが、研修の運営にかかる労力は削減したいものです。
ここからは、研修担当者の負担を最低限に抑えながらも、効果的なセクハラ防止研修を行うためのコツをご紹介します。

  • 研修実施を年間予定に組み込む
  • 研修資料をアウトソーシングする

項目別に詳細を解説していきますので、研修担当者の方はぜひ確認してみてください。

研修実施を年間予定に組み込む

まずセクハラ防止研修を行うことを年間のルーティンに組み込むようにしましょう。
例えば全社員会議など毎年行う定例イベントが会社にある場合には、そのイベントと合わせて実施するのがおすすめです。
他のイベントと重ねて実施することで、会場準備や案内などの負担も減らすことができます。
単独で実施する場合には、実施する時期を予め定めておき、余裕をもって準備していきましょう。

研修資料をアウトソーシングする

毎年のように研修を実施することで、内部講師が研修を担うことも多いと思います。
その場合は、費用はある程度削減できるかもしれませんが、研修資料の作成に膨大な時間を割くことになります。
配布資料や投影資料などの準備や、情報のアップデートなどやるべきことは様々です。
その際研修資料周りを外部に委託することで、この負担をなくすることができます。
研修を運営している担当者は、セクハラ防止研修以外にも幅広い業務に追われているケースが多くあります。
資料作成の業務を任せることで、他のコア業務に専念することもできるでしょう。
自社で作成するよりも多少のコストはかかりますが、研修の質的向上にも期待できます。
専門的な知識についても安心して任せられるので、コストパフォーマンスの高い方法です。
運営側の負担軽減、高品質な研修資料の提供のためにも、研修資料はアウトソーシングするのがおすすめです。

まとめ

パソコンを前に打合せする女性社員

ご紹介してきたように、職場でのセクハラ防止に繋がる対策はいくつもあります。
いずれもセクハラ防止に効果的な方法ばかりなので、まだ取り組んでいないことがあればぜひ取り組んでみてください。
特に定期的なセクハラ防止研修の実施は効果的です。
せっかくセクハラに対しての組織改革や制度の取り決めを進めるのであれば、しっかり研修で従業員に周知させることが大切です。
企業に対しての信頼感や安心感を高めることに繋がるでしょう。
効果的な研修運営のために、できるところは外部に依頼するのもおすすめです。
特に研修資料についてはアウトソーシングすることで、最新の専門的な情報を取り入れた研修を少ない負担で実施できるようになります。
研修運営の方法で悩んでいる方は、ぜひ依頼を検討してみてはいかがでしょうか。